大学院・大学・短大 2025年4月(第142号)
【教職研究科】教職実践フォーラム2024を開催

2月22日(土)教職研究科主催による教職実践フォーラムを開催いたしました。教職実践フォーラムは、教職大学院にご協力いただいている地域の教育機関、保育機関にむけた協働連携活動の一環として、平成28年度より年1回開催をしてきております。
今年の教職実践フォーラム2024では、埼玉県戸田市立美女木小学校校長 田野正毅先生をお迎えしてお話を伺いました。
グローバル化の進展や、AI・ロボティクスなどの技術革新などにより社会の在り方は変化しており、将来を予測することが困難な時代になっています。こうした時代を生きていく子どもたちは、未知の場面や状況にあっても、自ら課題を発見し、自分の強みを生かして、他者とも協働しながら、課題解決に向けて主体的に判断し、自らの考えを表現していく力が求められるようになりました。


一方で、子どもたちの状況は、その多様性が顕在化してきています。例えば、特別な支援を要する児童生徒や外国人児童生徒が増加しているほか、学校になじめず不登校となっている小中学生の数が、令和6年度時点で小中学校約30万人という過去最高の人数となっており、子どもたちの学習の進度や学び方の特性、その興味・関心も一人ひとりの様子が大きく異なる状況にあるといっても過言ではありません。
そのような状況を受けて、田野先生のご所属の小学校がある戸田市では、単元内自由進度学習を取り入れて、子どもが自らの興味・関心などに応じて主体的に学ぶことができる取り組みを行っています。自由進度学習とは、子ども自身が学習内容や学習方法を選択して、自分のペースで教科内容を学び進める学習方法です。子どもたちは、1人、2人、小グループなど、取り組みやすい方法で進めますし、教科書、タブレット、プリントなど、使用する教材も選択します。教師は、子どもたちの自立した学習が成立するように、学習材や学習環境を整え、戸惑うことがないようにサポートをする必要があります。


一見すると子どもたちがおしゃべりをしている、遊んでいるのではないかと思われてしまうこともあります。田野先生の学校でも当初は保護者の方が心配されたとのことですが、自由進度学習の意義、テストなどでわかる学びの成果、一斉指導よりも学びに困難な子どもに教師が時間を取れるメリットを保護者の方に伝えられたと話されていました。
また、田野先生は、自由進度学習を行う教師に対して、子ども自身がわかっているのか、わかっていないのかを見極め、学ぶべきところを選択主体的に学んでいるのかを常に確認してアドバイスをするように伝えられているとのことでした。
写真なども交えて具体的な授業での工夫や子どもたちの学習の様子、その成果についてわかりやすくお話しいただきました。会場やオンラインで入られた参加者の皆様からの質疑応答の時間もいただき、大変有意義な学びの時間となりました。

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