今年で31回目となるヨーロッパ研修旅行。第1班(幼稚園教員養成コース)は9月25日(水)~10月4日(金)の日程でドイツ・チェコ・オーストリアの3ヶ国を訪れました。この研修の大きな特徴は、ヨーロッパの幼稚園や保育所を訪問し、現地の保育の様子を見学したり、子どもたちと一緒に遊んだりできることです。
ドイツの幼稚園は、子どもの興味関心に合わせた環境設定が充実しています。絵や工作をするエリアや劇遊びをするエリアなど、「自分がやりたいことを自分で選んで遊ぶ」というスタイルは、子どもの主体性を大事にするドイツの教育方針がよく現れていました。学生たちは、日本で準備していた折り紙や新聞紙を使って子どもたちとたくさん触れ合うことができました。帰り際には、園庭で遊んでいた子どもたちが、われわれの乗ったバスが見えなくなるまで手を振っている姿がとても印象的でした。
チェコの幼稚園は、日本でもよく見られる一斉保育を行っていました。学生たちが、「幸せなら手をたたこう」を子どもたちの前で歌うと、子どもたちも一緒に手をたたいたり、口ずさんだりしていました。一緒にたくさん遊んだ後に、学生たちが準備した折り紙のメダルを一人ひとりの首にかけると、子どもたちから笑顔があふれていました。
オーストリアの幼稚園は、英語教育が進んでおり、幼稚園でも英語のレッスンを行っていました。
また、ドイツは、幼稚園の祖と言われるフレーベルの故郷でもあります。フレーベル博物館では、フレーベルの目指した幼児教育とは何かを、実際の恩物を使いながら考えることができました。さらに、オーバーワイズバッハにあるフレーベルの生家で、フレーベルの悲しい生い立ちを知り、なぜ彼が幼稚園を設立しようと思い立ったのか、幼児期の体験がいかにその後の人生に大きな影響を与えるのかを知ることができました。
幼稚園訪問以外にも、学生たちの学びとなったのは、各国の文化や歴史に触れる体験ができたことです。文化遺産の見学はもちろんですが、日本の食文化との違いを実感したことや、英語を用いて現地の人と交流したことなど、一つ一つの経験が学生たちにはかけがえのない思い出になりました。
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