大学院・大学・短大 2024年7月(第133号)
児童学研究所主催講演会「『医療的ケア児』が子どもとして、人として 地域で暮らすことと」を開催

令和6年6月15日(土)、児童学研究所主催講演会(対面・オンライン併用)を開催いたしました。講師は、「医療的ケア」の第一人者、国立成育医療センター総合診療部在宅診療科診療部長の中村知夫氏でした。


人工呼吸器などの「医療的ケア」を必要としている子ども(医療的ケア児)が、全国には約2万人います。この子どもたちは、法律の制定に伴い、特別支援学校だけでなく、地域の保育園や学校の通常学級にも通い始めています。本講演は、一般の方々と共に、本学の学生たちも、将来出会うであろう医療的ケア児に関する肝要なポイントを学ぶ機会となりました。

看護師や、研修を受けたスタッフにより医療的ケアを受けることができても、緊急時はどうしたらよいのでしょうか。必ずしも「保護者に問い合わせる」ことができるとは限らないため、中村先生は、医療的ケア児の健康状態判定支援等のアプリを開発されました。それがあれば、初めてその子どもに会った支援者がいつもの状態との違いなどに気づくことができます。「医療的ケア児へ支援を考えることは、高齢者などすべての人に優しい社会を作ること」と中村先生は熱く語られました。

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