12月9日(土)、児童学研究所主催講演会「アジア・アフリカの児童と危機管理活動 -SDGsのすべての課題を有する国々で-」(対面・オンライン併用)を開催いたしましたところ、学内外から40名程の参加がありました。講師は、海外支援のNGO活動に邁進しておられる、東アフリカ国際大学教授の北川慶子先生(本学大学院兼任講師)です。
北川先生は、ベトナム戦争の枯葉剤の被害にあった家族から3代目になってもなお障害児が生まれてくる現状や、モンゴルのマイナス30℃の極寒の中、温かいマンホールに住み込んでいる「マンホールチルドレン」の対応など、多くの貴重な資料についてお話くださいました。
また、タイトルにあるように、SDGsの課題が突き付けられる講演でした。例えば、ウガンダの農村部では8割の人が野外排泄をするため、飲用水も汚染され、感染症が蔓延する、これが目標6「安全な水とトイレを世界中に」に繋がるといったことです。最近はさらに温暖化の影響で洪水も増え、汚物始末の労働に子どもが駆り出される―「清潔なトイレ」があたり前と思っている先進国に何の支援ができるのでしょうか。「貧困が貧困を生む負の連鎖を断ち切るには、現地の教員養成への支援を」と北川先生は熱く語られました。北川先生およびご参加の皆様に心より御礼申し上げます。